ハリポタクロスオーバー
一家団欒、とまでは行かないが厳しい修行に疲れてしまったと泣きついてきた弟を慰めるべく#名前2#が彼の頭を撫でていたその時召喚陣が開かれた。サーヴァントの召喚について話は聞いたことがあったがまだ当主にもなっていない時臣を見てこんなことが有り得るのか、と#名前2#は笑った。いつかに体験した飛ぶ感覚が体を襲った。 目を覚ますとそこは知らない場所だった。成功したわ、と震える声で言う少女はまだ幼く小学生よりも小さいように見えた。 「私はキャリー。貴方達にはこの世界で働いてもらうわ」 「は? 「あ、あれ? おかしいな、こう言えばOKって言われたのに……」 威圧的な#名前2#の態度にキャリーは泣きそうな顔になった。時臣の冷たい視線にも晒されて、キャリーは我慢できなくなりぐすぐすと鼻を鳴らし始めた。悪い子どもではなさそうだ。#名前2#はしゃがみこむと「俺は#名前2#。ここはどこ?」とたずねた。 「イギリス…」 「イギリスのどこ?」 「わかんない」 「……」 「兄様、こんなのに構ってないで早く帰りましょう」 「こんなの……」 「キャリー、もう少し詳しく説明してもらえるか?」 「……。私はキャリー。あなた達にはここで働いてもらう。ホグワーツに行ってトム・リドルを助けて」 「……」 時臣も#名前2#もホグワーツという言葉もトム・リドルという言葉も聞き覚えがあった。児童書にそんな本があったよなあ、と英語の文字が浮かんでくる。面白いし勉強になるから、と#名前2#が渡されてそれを見た時臣も話題作りのために読み始めたのだ。 「……キャリー、君はまだホグワーツには行かないんだね?」 「私はまだなの。それに、私はもうすぐ戻らなきゃ」 「戻る? 私たちを置いてか?」 「…ごめんなさい。私は夢の中でしかこっちに来れないの」 そう言う間にもキャリーの体は透けてきていた。本当にいなくなるらしい。ホグワーツに行けと突然言われて頷ける人間などいないと思うが、家での徹底的な奉仕の精神を叩き込まれていた#名前2#は分かったよと頷いてみせた。キャリーは最後に微笑みながら消えていく。また彼女が寝たら会うことになるだろう。それまではどう過ごすか。しっかと腕をつかみ泣くのを我慢する弟を見ながらそんなことを思った。 まず、ここはどこだろうと歩いてみた。怖がる時臣を背負い歩くこと30分。ようやく建物に近づいてこれた。行ってみると誰かが#名前2#と時臣の名前を呼んでいた。 「あ、先生! あそこにいました!!」 「トオサカ! 大丈夫でしたか!?」 誰かが近づいてくる。あ、と思ったのはその時だった。気づいた時には視界は真っ暗闇の森とぽっかり浮かぶ月と星。開いた口からはなぜか英語が話せていた。 目を覚ますと知らないが知っている部屋だった。まるでテレビの向こうで見たような場面である。分かっているが実感はないという変な感覚だった。ローブに着替え、ルームメイトを起こした。むにゃむにゃつぶやく彼にローブを押し付け、自分は1限目の教科書などを用意していた。弟の時臣は別の寮にいるため、談話室の外でいつも待っている。その待ち時間をここでは#名前2#時間と呼び笑っていた。ルームメイトのペットのカエルに餌をやってから談話室を出た。絵画にぶつかる立ち位置はいつも確認しているはずなのに時臣は今日もへぶっと音を出してぶつかった。 「時臣、大丈夫か?」 「はい。兄様」 最近はこのぶつかってるのはうっかりじゃなくてわざとじゃないかと疑っている。しかし弟の従者のような立場なのはここに来ても変わらず、寮監たちの許可を得て時臣のいるレイブンクローの席に座った。 「時臣、キャリーから連絡は来たか?」 「? いえ、ありませんでしたが」 「そうか……」 「兄様の方にはあったんですか?」 「少し、な」 少々時臣には言いづらい内容を言われたのだ。キャリーから何も連絡が無いのならばそれでいい。話はやめだ、と仕草を見せた#名前2#だったが時臣は諦めなかった。 「ダメです、ちゃんと喋ってください。遠坂の命令ですよ!」 その言葉を言われると#名前2#の立場は弱い。時臣のスペアなんだか、実験動物なんだか圧倒的に立場は弱いのだ。普通の人間ならメンタルが折れていてもおかしくないが、世祖や沖野という波に揉まれていた#名前2#には特に気にすることも無く。えー、言わなきゃダメかーと本音をもらした。 「ダメです。兄様に危険があることだったらどうするんですか」 「時臣が無事でよかったなあってみんな喜ぶ」 「兄様がいなくなったら私も死にますよ」 「はいはい」 「本気ですからね!」 言われずともそれくらいは分かる。時臣を死なせないために自分がいるのに、自分が死んだら時臣も死ぬというよく分からない枷のせいで今まで死ぬことを選ばなかったのだから。 「……。トム・リドルと仲良くなって、愛を教えろってさ」 「……は、トム・リドル?」 「そう」 あの品行方正、眉目秀麗、絵に書いたような優等生のトム・リドルである。原作の本にもあったように、主人公のハリーポッターからは祖父の世代なわけだが、その時代から元々のストーリを壊そうということらしい。トム・リドルの拗らせ方は念の入り方が違う。ちょっとやそっとじゃ無理だろうと思っているのだが時臣は「トム・リドルなんかと兄様が……」と別のことを心配しているらしかった。 「まあ、少し会話はしてるから。後はもうくっついて行くしかないかなあ」 「誰にくっつくんだい?」 「……おはようございます、リドル先輩」 「ああ、おはよう弟君。#名前2#、次は飛行場だ。早く行かないと」 「すまんすまん。時臣、授業頑張れよ」 「はい。兄様も」 歩いていく2人の背中を見て少し会話をしているって何だろうな、と時臣は思った。向こうからすればほとんど友人、いや親友のようにも思われているんじゃないだろうか。 初めて会った時の印象は人がいい少年だった。そしてそれが態とで、見せかけているものだということも。会う度に何となく分かったこと。それは、こいつは兄に褒められたいがためにこんなことをしているということだった。 「時臣」 「兄様」 名前を呼ばれるだけで薄く華やぐ笑顔。隣の男はそれに気づいているのかいないのか普段と何ら変わらない表情で「次の授業の準備は出来てるのか?」と聞いている。兄なのか従者なのかよく分からない男だ。昔はこんな男じゃなかった気がするのに。 「はい、出来ております。兄様は次は?」 「薬草学だ。外に出てかないと。お前の方は?」 「魔法史です。ここでお別れですね……」 わざと寂しそうな顔にした弟はかなり策士だが、それはこの朴念仁には通じない。頭を軽く撫でて歩いていってしまった。 「あー、それじゃあね。弟君」 「……はい、リドル先輩」 何だか睨まれていると思うのは気の所為ではないだろう。#名前2#に追いつこうと前を向くと適当な壁に背中を預けて僕を待っていた。こういう細かなところが気遣いのようで腹が立つ。 「リドル、終わったか?」 「は、何が?」 「時臣、お前と話したがってたみたいだったから」 「……? それは君とだろう?」 #名前2#はあー、と言葉を濁して「うん、ならいいや」と話を終わらせてしまった。何がいいのかさっぱり分からない。それに此方に隠し事は困る。 「何も良くない、#名前2#」 「いいってば。ほら、遅刻する」 #名前2#はそう言って小走りになった。話ははぐらかされたがまだ追求はできる。僕も急いで追いかけた。 夜、キャリーが来たかと思ったら「このままじゃダメでした!!」と叫んだ。 「な、何がだ?」 「このままじゃトム・リドルヤンデレルートなんです! それだとダメなんです! 闇の帝王フラグが折れてない!!」 「すごい、何が言われてるのかサッパリだ」 キャリーは幽霊のはずなのに俺の腕を掴むと何か魔法を唱えた。全く知らない言葉だった。ドイツ語かフランス語か、ヨーロッパ系の言葉の気がする。俺はまたあの飛ぶ感覚を受けてどこかの世界に行くのだなあと気が滅入ってきた。 落ちたのは古ぼけた家の前だった。看板がアーチのようにかけられている。もう文字も読めないが孤児院らしい文字だけは残っていた。孤児院かあ、とその建物を見る。きっとお金が緊迫してるのだろう。中からは子どものはしゃぐ声ではなくすすり泣く声と大人の叫ぶ声が聞こえていた。キャリーは「ここにトム・リドルがいるんです」と教えてくれた。 俺は仕方なくその孤児院の戸を叩く。がちゃりと開かれて中にいた人を見てみるといかにも気が強そうなおばさんがいた。この人も昔はいい人だったんだろうか。探偵ではないのでそんなことは分からないけれど、そうだったらいいなあと思いながら「トム・リドルはいますか?」と聞いてみた。 「……あの子がなにか?」 震える声を必死に堪えていた。こう聞かれることはいつもあるのかもしれない。#名前2#は努めて明るく「私の父が彼を引き取りたいとお考えで」 女性はほっと息をついてお父様はここにいらしてないの?と聞いた。うっ、そこまでは考えてない。キャリーの方はもう既に薄くなっている! 必死にない頭を働かせるも言葉が出てこない。 「……あのお?」 ピリっとした声に変わっている。これはイタズラと思われているな、なんて変に培った勘が働いてしまう。あー、と声だけ出してみたものの何ら変わらない。時間だけがすぎていき、不信感が頂点に行くやと思った時声がかけられた。 「全く、歩くのが早すぎるって何度言えばわかるんだい」 「あの、あなたは…」 「トム・リドルを引き取りたいと申した者です、マダム。グラハム・キノです。どうも」 「…え、ええ。どうぞよろしく……。さ、中に入ってください」 女性は俺と男を中に招き入れた。名前に全く聞き覚えはないがこの人が誰かは知っていた。振り向こうとすると背中をつつかれる。 「ほら、歩いて」 この声にどれだけの人が騙されてきたのだろうか。応接間まで連れてきてもらい、女性はトム・リドルを呼んでくると出ていった。 「沖野さん? ですよね」 「向こうではね」 「どうしたんですか、こんな所に」 「僕も困ってる……訳じゃあないんだが、まあ訳ありというやつさ。君、まだ名乗ってないだろうな」 「まあ、それは」 「ならいい」 沖野さんもといグラハムさんは足を組みかえて「此方も君を引き取る準備をしていたんだ」と突然話し始めた。 「ところが君は弟ともに消えたと言われてね。魔術師のくせに人間をコントロールも出来ないなんてと思ったが。まあ、今は事情も知ってる」 「……はあ」 「大変不本意だが君がいなくなると世祖が呼べないんだ。早く終わらせて帰ってきてもらわないと」 「あ、帰るのは前提なんですね」 「あの探偵達も結局は置き去りにしただろう? それと同じだ」 心の痛いところを突かれた。グラハムさんが前を向いたので一緒に前を向くと女性が少年を連れて戻ってきた。綺麗な顔をした少年だったが下から睨めつける視線はやけに力強く年下を見ているのに俺は怖いと思ってしまった。グラハムさんはアタッシュケースを取り出すと開いてお金を見せた。今すぐ支払う準備は出来ている、と暗に示したのだ。女性、院長は喜色の笑みを見せたがすぐに「ねえリドル、この人たちでいいかしら?」と優しそうに聞いた。リドルはちらりと俺たち、院長に視線を向けてこくりと頷いた。結局一言も聞かないままグラハムさんはリドルを引き取ることになった。 院を出て歩き始めたがすぐにグラハムさんは道をそれて森の中に入っていった。一瞬ためらったがすぐに着いていくことにした。リドルも数歩離れて俺の後ろをついてくる。グラハムさんは立ち止まると何かを探し始めた。あったあったと取り出したのは古ぼけて折れてしまった看板だった。 「その子を捕まえてこれに触って」 「え?」 「いいから」 リドルの方をむくとさっきよりも一層睨まれた。俺がショタコンのように思われてるんだろうか。そんな趣味は一切ない、と口で言っても仕方ない。しゃがみこみ両手を開いた。 「リドル、俺の名前は#名前2#。えーっと、君をつれて俺はどこかに行かなきゃいけないんだけど。どこに行っても俺は君を守る。大丈夫、君を傷つけることはしない」 「ゲッシュとして誓うかい?」 「……。そうですね。俺がここにとどまっている間、と条件付けになりますけど」 「ふん、流石に君みたいな子どもにそこまでは出来ないだろうけどね」 グラハムさんは自分から言い出したのにリドルを見て「ほら、掴めよ。魔法についてもっと知りたいなら」と言い出した。リドルはそれを聞いておずおずと俺の服の袖を掴む。綺麗事より分かりやすい野心、というべきか。何だか悲しくなりながらリドルを連れて看板に触った。瞬間、驚くようなスピードで体が揺れる。ジェットコースターに引っ張られてるような感覚だった。慌ててリドルを引っ張りあげた。暴れていたがそんなことよりもどこかに落っことしてしまう方が怖かった。腕の中に閉じこめてぐっと堪えていたら突然放り出された。 慌ててリドルを上に持上げるが勢いは地面に落ちても消えなかった。ゴロゴロッと勢いよく転がり#名前2#は背中を2回もうちつけた。 「……リドル、大丈夫か?」 「……うん」 リドルの方も吐き気を堪えているのか口を抑えながらもごもごと返事をした。もういっそのこと吐いた方が楽か、なんて思っていたら視界に黒い靴が見えた。 「私の完璧な庭にそんなことをされるのは困るな」 「……。えーっと、どちら様でしょうか」 「アルンハイム・キノだったか? まあ偽名だが。そう呼んでくれ」 このノリ、ものすごく沖野さんに似ている。血縁者か何かだろうか。#名前2#は起き上がり「#名前2#・トオサカです。こっちはグラハムさんに引き取られたトム」 「トム・リドルの子どもだろう? 知っている」 その名前を言われた途端、リドルはアルンハイムを睨みつけた。お前が何を知っていると言いたげな表情だ。アルンハイムはリドルに何も答えず、後ろの家を指して「今日からここがお前らの家だから」と言うだけだった。 「トム・リドル……まあ引き取ったところで名字を変えたくないならそれでいいが」 「……」 「黙りか。おい、そこのお前。何でこいつともっと会話してきてないんだ」 「そんな事言われても……」 #名前2#はそう言いながら作り終えた料理をテーブルに持ってきた。野菜たっぷりドライカレーは魔法使い2人には不思議な食べ物だったらしく「これを食べる……?」という表情を浮かべている。 「食べますよ、マグルは」 マグルと聞いてアルンハイムは興味を示しリドルはさらに嫌そうな顔になった。#名前2#は仕方なくパンにドライカレーを挟み、表面を焼き上げた。塩コショウをふりかけて三角にカットしたものをリドルの前に出す。 「食べてみようか」 「……毒は」 「もちろん入れてある。食べすぎると中毒になるっていう砂糖をほんの少し」 ふふっとアルンハイムは笑い、ちぎったパンにカレーを乗せて食べていく。うん、うまいぞと頷いたアルンハイムを見てリドルもようやく食べる気を起こしたようだ。小さな一口はだんだんと大きくなり、リドルはすぐに食べ終わってしまった。 「もう1ついかがかな、坊ちゃん」 「その呼び方いやだ」 「じゃあ何がいいんだよ」 「……トムって呼ばせてあげる」 少年はぎゅっと#名前2#の服を掴んでいた。それ以来、トムは#名前2#にくっついて回っていた。犬じゃないんだから、と押しのけようとすると「ワンワン」と犬の鳴き真似をして近寄ってくる。アルンハイムと二人きりで話が出来るのはリドルを寝かしつけたあとの夜の数分だった。リドルは最初は全く話さなかったことを語るとアルンハイムはふんと鼻で笑った。 「リドルはただの人見知りじゃないか。あの院の生活で自分を守るためにああなったんだろう」 アルンハイムの言葉は納得できるようで納得できなかった。言い返そうとしたがアルンハイムは素知らぬ顔で紅茶をすするばかり。何も返事はないだろうと踏んで#名前2#も何も言わなかった。 数ヶ月、#名前2#はキャリーにも会えずアルンハイムとリドルと共に過ごしていた。浦島太郎になったような気分でいたが、弟のことを思い返してまあ何とかなるだろうと楽観的でもあった。どうせここは生きる世界ではない。何かあったら死んでも構わない。ああ、死ぬ時は沖野さんに何か言わないとか。人間の本能を置き去りにしたような物の考え方だが#名前2#を止める者は誰もいない。鼻歌交じりに食器を洗いながら#名前2#はイカれたことを考えていた。 リドルの距離感は難しかった。彼は沖野さん…グラハムに言われた通り、アルンハイムから沢山話を聞いた。話を聞いて考え込んでる時はいいのだが、#名前2#を視界に入れると近寄ってきてそのまま着いて回る。#名前2#に与えられた自由の時間は朝の数十分とトイレと夜の数十分ばかりだった。リドルは純血であるかどうかを気にしていたが、アルンハイムはそんな考えはクソくらえだと一蹴した。 「純血じゃなかろうと別に何も変わらねえよ。お前の大好きな男も半純血でしかもモンゴロイドの黄色人種だぞ? あいつが魔法界で厄介者扱いされてないんだ。結局は力がものを言うのさ」 「アルンハイム、俺のこと嫌いでしょ」 「まさか! 大事にしてるだろ!」 「してないっすよ、今の言い方では」 アルンハイムはリドルに向き合うと「お前はあいつを差別するか?」と俺を指さした。リドルはううんと首を振る。 「#名前2#がいなくなるなら純血なんか嫌だ」 「そう、それでいい。欲には素直なのが一番だ」 「だからといって酒はあげませんからね」 「なんでだよ! 今のは渡すところだろ!」 「その酒太りした腹をへっこませてからどうぞ」 リドルはくすくすと笑いながらディナーの準備を始めた。今日はナポリタンだ。どこかの探偵に日本で作られた料理だと言われていたことを作ってから思い出した。テーブルに並べるとアルンハイムは「まぁた変なものがきやがった」と顔を顰めた。 「はいはい、どうぞ食べてください」 フォークにとったそれを口に突っ込むとアルンハイムはもぐもぐと食べて「うまい」と頷いた。ぽーっとそれを見ていたリドルも口を開けて待っている。雛鳥のようだと思いながら彼の舌にスパゲティを絡めたフォークを乗せた。 「はい、フォークから取ってー」 ちゅるちゅるっと吸われる。もぐもぐと入念に噛んだリドルはぱっと顔を明るくさせた。 「美味しいです!」 「そりゃあよかった」 #名前2#も自分の分を食べ始めた。明日は何を作ろうか、と考えながら楽しく過ごしていたはずなのに。終わりは突然に迎えられた。 目が覚めるとそこはホグワーツのスリザリン寮だった。あれ?と首を傾げる。起き上がるといつもの授業の準備をしているテーブルにはタイムスリップする前のものがちゃんと用意されていた。もう朝である。一日が始まってしまった。